メインコンテンツに移動

【開催案内】第31回地下空間シンポジウム 〇テーマ:「地下インフラは大丈夫か!! -老朽化する地下インフラの未来を考える」

2025年7月25日

 「地下空間研究委員会」では,健全で豊かなゆとりのある地下空間を創造するために,土木工学のみならず,都市計画,建築,法律,医学,心理学,福祉,情報管理,さらには芸術,経済学の分野までをも包含・総合化した“地下空間学”の確立を目指した研究活動を続けており,一年の調査研究活動の集約の場として毎年シンポジウムを開催しています.このシンポジウムでは,地下空間利用に関する計画,防災,維持管理,環境,心理,空間デザイン,情報,普及など幅広い問題にわたり意見・情報交換を行い,建設的で充実した議論を行って参りました.
 今回は第31回目の開催であり,「地下インフラは大丈夫か!! -老朽化する地下インフラの未来を考える」をテーマに開催いたします.

 多くの社会インフラがその建設以来半世紀を超え,長いものでは100年に迫る期間にわたり市民生活に密接に溶け込み,無くてはならない物となっています.これらはまるで「空気」のような存在で,あって当たり前,この先もずっとそのまま当然のように存在し続ける物だと思われているのです.しかし今この「当たり前」が危機を迎えようとしています.そして「今」がこの危機を乗り越える最後の機会と言われています.
 そのような中,2012年12月2日に中央自動車道笹子トンネルの天井版が崩落し,多くの犠牲者が発生しました.これ以来行政主導で社会インフラの健全性の把握が叫ばれるようになり,構造物の調査や維持修繕工事が進められています.土木学会でも「インフラ健康診断」による多くのインフラの状況把握が行われ,種別ごとに健全性の把握や維持更新に向けた提言がなされ,数多くの課題も指摘されています.
 さらに2025年1月28日に埼玉県八潮市の国道の陥没事故が発生し,1台のトラックが巻き込まれ,運転手が犠牲となりました.その後も全国各地で地下埋設物の破損に起因する大規模な陥没や出水が頻発しており,改めてインフラ,特に普段直接目にすることができない地下インフラの健全性と持続可能性について大きくクローズアップされ,土木学会もこれに対し一丸となり取り組む方針を示しています.
 地下インフラは,都市部では種類,位置,深度など非常に複雑に配置されており,その数量もきわめて膨大であることによりその状況を把握することが非常に困難になっています.また都市部に限らず地方の隅々にまで張り巡らされていることを考えると,それを全て把握し今後も継続して使用するためには膨大な人員,費用,期間が必要と考えられ,このままでは現在の機能を維持することが非常に難しい状況となりつつあります.しかしこれらは市民生活と密接に結びついており,機能の維持に向けた多くの知恵を出して対応することが求められます.一方これらの事柄について一般市民がその状況を認識しているかは疑問であり,このことが問題をより複雑化しています.
 今回のシンポジウムでは,
関係する様々な分野から専門の方々に集まって頂き,一般社会は地下インフラについてどのように理解しているかを把握し,地下インフラが機能を損なうこと無く今後も維持され,市民生活の確保や我が国全体の経済活動に支障なきよう今後も機能し続けさせるためには,我々土木技術者が何をなすべきか,土木学会の役割は何かを議論しつつ,未来に向けた地下インフラをどのように存続させるのかを議論してまいりたいと考えています.

 

■シンポジウム

行事コード 未定(CPD対象プログラム)
略 称 第31回地下空間シンポ
主 催 公益社団法人土木学会(担当:地下空間研究委員会)
後 援(予定) 国土交通省,一般社団法人日本建築学会,公益社団法人日本都市計画学会,
公益社団法人地盤工学会,一般社団法人資源・素材学会,
一般社団法人日本応用地質学会,一般財団法人エンジニアリング協会,
都市地下空間活用研究会,一般社団法人岩の力学連合会,
一般社団法人建設コンサルタンツ協会,全国地下街連合会
日 時 2026年1月23日(金)9:30−17:00
申込開始 11月ごろを予定しています
開催方法 午前・午後の部ともに、ハイブリッド開催(対面及びZoom)
プログラム 第31回 地下空間シンポジウムおよび現場見学会
「地下インフラは大丈夫か!! -老朽化する地下インフラの未来を考える」

【午前の部】9:30~12:00 ハイブリッド開催(対面及びZoom)
・3会場にて論文発表
・維持管理をテーマとした特別セッションを設定予定です

【ポスターセッション】
・9:30~17:00(ダウンロード対応可)

【午後の部】 13:15~17:00 ハイブリッド開催(対面及びZoom)
・委員長挨拶
・講演論文表彰
・基調講演① 政策研究大学院大学 特別教授 家田 仁 テーマ:未定
・基調講演② 国土交通省総合政策局公共事業企画調整課企画官 祢津 知広 テーマ:未定
・パネルディスカッション
  パネリスト:  大沢 昌玄  日本大学理工学部土木工学科 教授(地下空間研究委員会委員長)
          鍬田 泰子  神戸大学院工学研究科 教授
          家壽田 昌司 東京都下水道局 計画調整部長
          松山 明男  応用地質(株)防災・インフラ事業部インフラメンテナンスコンサルティング部 部長  
          眞鍋 政彦  日経コンストラクション編集長
  コーディネータ:塚田 幸広  アジア航測(株)社会インフラマネジメント事業部 総括技師長
                 (地下空間シンポジウム実行委員会 委員長)
                                      (敬称略)

参加費 論文発表(午前中)からの参加者
(対面及びオンライン参加とも)
学会員3,960円(後援団体会員含む)
非会員5,940円
学生 無料
午後の部からの参加者(オンライン参加) 無料

■見学会
シンポジウムの開催に合わせて前日に現場見学会を開催します。

行事コード 未定(CPD対象プログラム)
日 時 検討中
見学先 検討中
定 員 検討中
申込開始 11月ごろを予定しています
  
■お問合せ先
土木学会 「地下空間シンポジウム」 担当:飯野 実
〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目(外濠公園内)
TEL: 03-3355-3559
E−mail:jsce_ousrsympo@jsce.or.jp

添付 サイズ
31th開催案内.pdf 212.8 KB